16 お母さんの算数教室 2年生 10月の算数 かけ算1
かけ算
足し算や引き算の演算は同質のものを加減します。
「あめ玉が5個ありました。3個もらいました。全部でいくつでしょう。」
5+3=8 5も3も8もすべてあめ玉の数です。「個」で数えています。
「あめ玉が五つありました。3人遊びにきました。」これでは足し算になりません。
5+3をしてしまったら8は何とかぞえれば良いのでしょう。
引き算も同様です。
「教室に15人います。4人出て行きました。何人残っているでしょう?」
15-4=11 すべて人の数で「人」で数えます。
「15人います。鉛筆を4本なくしました。」・・これは引き算になりません。
○+□=△ ○-□=△の ○と□と△は同質のものです。みな統一した数え方をします。
ところがかけ算は違います
「一さらに3個リンゴがあります。4さらではいくつでしょう?」
3×4=12
3は一皿にのっているリンゴの数。12は四皿分のリンゴの数です。
3と12はりんごの数なので「こ」で数えます
けれど4はりんごの数ではありません。 絵にすれば4はここではお皿の数です。
かけざんは 1あたりの数×いくつ分=全体の数 という形で理解します。
このいくつ分、という概念を具体的に○皿分とすることで、理解を助けるのです。
○倍という言い方も出てきますが、倍は、操作(例:「5倍にする」)や、元の量と比較する量との間をつなぐ(秋刀魚は鰯の1.5倍の値段だ)際に使われ、数量関係を表すものです。
そのため2年生のかけ算導入期には具体的な「いくつ分」のとらえ方が良いと思われます。
1あたり2つずつのものを身の回りから探し、かけざんの式にしてみます。
兎の耳は2つです。5匹では耳はいくつ?
2×5=10
同様に1あたり5ずつのもの
1パック5こまんじゅうが入っています。3パックでいくつ?
5×3=15
同じく1あたり3ずつ
三輪車のタイヤは3個ずつ。4台でタイヤはいくつ?
同じく1あたり4ずつ
ぞうの足は4ほん。6ひきで足は何本?
という具合です。
意味を理解して式を立てられるようになったら、タイル図を操作して答えを数えます。
その後で、九九を覚えます 九九は言い方をしっかり覚えることが必要です。
通常は、5の段・2の段・3の段・4の段・6の段・7の段・8の段・9の段・最後に1の段と進むようです。 どの段もまずは普通に(×1、×2・・・)をしっかり暗記します。何も見ないですらすらと言えるようになったら、次は反対から(×9、×8、×7・・)暗記して言えるようにします。さらにはばらばらに出題されて言えるようにすることも必要です。
学校では「九九のがんばりカード」などを作っていることが多いようです。カードに○が増えていくとか、友達と競い合う等で、意欲を高めます。
学校での取り組みを知って、その取り組みに夢中になれるようにサポートしてあげたいものです。 九九を覚えるのは2年生のとても大切な力です。現在の学校では10月から二ヶ月くらいですべて覚えなくてはなりません。
昔は2年生の終わりまで時間をかけていました。現在の子は大変です。 3年生になるまでにしっかり覚えておかないと、3年生のはじめに出てくる割り算ができません。がんばりましょう。